DaVinci Resolve で「手振れ補正」をする方法を解説します。
動画解説
以下動画解説です。この下に、文字による解説があります。
スタビライザー
DaVinci Resolveでは、手振れ補正をする機能を「スタビライザー」といいます。
スタビライザーは、映像の不要な振動を取り除いて、スムースな映像にすることができます。
特に、手振れ補正のないカメラで撮影した場合に、効果があります。
スタビライザーの機能は、Fusionのページでもできますが、今回は、簡単にできるカラーページのスタビライザーを使います。
ちなみに、DaVinci Resolve 16では、エディットページのインスペクタに、新たに「Stabilization」というスタビライザーの機能が追加されましたが、これはカラーページのスタビライザーそのもので、どちらで行なっても結果は同じで、お互いに連動することになります。(img01)
スタビライズ
スタビライズを実行するのは大変簡単です。
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[カラーページ]に切り替えます。
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カラーページで[トラッカー]を表示します。
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[スタビライザー]に切り替えます。
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[スタビライズ]ボタンをクリックします。
たったこれだけで、スタビライズすることができます。
「スタビライザーをバイパス」にチェックを入れると、補正していない状態を確認することができますので、スタビライザーの適用前後の比較をすることができます。
解析方法変更
もしも、揺れの補正が不自然な場合には、この「オプション」を切り替えて、映像の解析方法を変えることができます。
オプションには3種類あります。
遠近(Perspective): 遠近(奥行)、パン(水平)、ティルト(垂直)、ズーム(サイズ)、回転を解析します。
遠近なし(Similarity): パン(水平)、ティルト(垂直)、ズーム(サイズ)、回転を解析します。
縦横のみ(Translation): パン(水平)、ティルト(垂直)のみを解析します。
最初に「遠近」を試して、その結果が不自然な場合には「遠近なし」を試し、それでも不自然な場合に「縦横のみ」を試してみてください。
解析方法を変更したら、再び[スタビライズ]ボタンをクリックする必要があります。
微調整
他にも、微調整できる項目がいくつかあります。
クロップ比率(Cropping Ratio): 「クロップ比率」は補正によってできる映像周囲のブランク、およびそれを見えなくする為のズームを制限します。
1.0だと補正は行なわれず、値を小さくしていくと、より強力な補正が適用されます。
スムース(Smooth): 解析されたデータにスムージングを適用して、カメラの向きの動きを残したまま、不要な小刻みな揺れを取り除きます。
値を小さくすると、スムージングの度合いが小さくなり、カメラのオリジナルの動きがより残ります。
値を大きくすると、スムージングの度合いが強くなります。
Strength(Strength): スタビライザーを適用する強さを指定することができます。
値が0.00の時、スタビライザーは無効となります。
値が-1.00の時、解析データを反転させて適用されます。
カメラロック(Camera Lock): ショットからカメラの全ての動きを取り除き、カメラが固定されたショットを作ることに集中します。
「クロップ比率」と「スムース」と「Strength」が無効になります。
ここでは「カメラロック」だけ解説します。
これは、カメラの動きを全て取り除いて、カメラが固定された映像を作る機能です。
この映像は、カメラが途中で少し下を向いて、それからまた上を向きます。
カメラロックにチェックを入れて、[スタビライズ]ボタンをクリックして再生します。
すると、固定されたカメラで撮影されたような映像になっていることが、分かると思います。
ズーム(Zoom): カメラの不要な動きを取り除く為に生じた黒いエッジを隠す為に、映像のサイズが拡大されます。
「クロップ比率」の値を小さくするほど、映像がズームインされます。
このチェックボックスのチェックを外すと、映像はまったくズームされず、周囲の黒いエッジはすべて、映像と共に出力されます。
これは、後で映像の内側だけを使うというような場合に使用することができます。
これらの値を変更した場合には、[スタビライズ]ボタンを再度クリックする必要があります。
レンダリング
最後に、デリバーページでレンダリングするだけです。
出力ファイル名を入力して、レンダーキューに追加して、レンダーを開始。
レンダリングが終了すれ、完成です。
あとがき
DaVinci Resolveのスタビライザーは、他の動画編集ソフトよりも高速で、かつ補正品質が高いと評価されています。
使い方も簡単ですので、是非活用してみてください。
今回は、DaVinci Resolve で「手振れ補正」をする方法を解説しました。
コメント
コメント一覧
最後のレンダリングの部分は簡単にでも触れた方が良かったかもしれませんね。
ブログの方は追記したいと思います。
ご指摘ありがとうございます。
手振れ補正は結構効果がありますので、手振れ補正のないスマホ撮影などで重宝するかと思います。